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だが、これがダメになったのだ0理由はRDFを専用で燃焼させるためへ主反応機用の蒸気発生ボイラーとは別に設置したバイオバーナが使えななったからだ。
バイオバーナというのは、スカ炉の小規模なもので、非連続型のため、バッチ炉とも呼ばれる。 スイスのメーカーはごみを燃料とすることから、環境に配慮した機種として売込むため、バイオというまざらわしい名称をつけたとされている。

このバーナについては、設置以前から、疑惑があった。 というのも、企業体は設計当初で、過去の実績が豊富で技術評価も確かなスカ方式による自社系列のRDF乾燥用ボイラーを提案していた。
しかし、途中で、組合側の強い要請によって急速、企業体傘下にない東芝機械鰍ェ斡旋したスイス製の燃焼施設を導入することになった。 後日分かったことだが、バイオバーナの導入に際して、斡旋した東芝機械鰍フ事業所が御殿場市内にあRDFセンターにこのバーナを設置してれれば、同事業所で使っている同機種のバーナの燃料としてRDFを引き取ってもよいという条件があった。
この取引には、A組合事務局長が深く関与していた。 この一件は、芹揮事務局長が勇退した八カ月後の一九九八年十一月へ共同企業体運営委貞長を務めるM商事の幹部の口から明らかにされた。
ドイツに転勤することが決まったこの幹部は、組合議会のO武議長や池谷良郎副議長らにあいさつに訪れ、御殿場市役所内にある議長応接室で歓談した。 この時幹部は、バイオバーナが使えない点を早に説明しておけば良かった、バイオバーナの採用は芹揮局長から強い指示があり、またへこれを口止めされていた、と内情を初めて暴露した。
この密約がのちに大きなリスクとして、センターの維持・管理費に跳ね返ったのだった。 バイオバーナが使えない理由を企業体は、センターのシステム全体の一五時間稼働からするとへ毎日炉内を温める立ち上げ、炉内の火を落として冷却させる立ち下げの手間のかかる作業を余儀なくされ、かつへこの作業中へ国が定めるダイオキシン類の排出基準値を上回ってしまうためと説明した。
また、企業体は八〇〇度を超すバーナ炉内の熱風をRDF乾燥用に必要な熱風温度八へ九〇度まで落とすには、熱交換器が不可欠だが一〇分の一以下という極端な温度下降は、現状のバーナの機能からすると、無理があるとの見解を示したのだ。 これで、バイオバーナの使用は断念された。
当初の目的へ生産されたRDFを利用して、新たなRDFを生産するという、組合と議会が最も強望んでいた、このシステムの基本コンセプが、ものの見事に崩壊した瞬間だった。 結果的には、バーナ設備費一億二〇〇〇万円と、熱利用するための配管工事費数億円がすべて無駄金となってしまった。
一方で、ゾツとするほどの恐怖が訪れた。 処理機能の確保だけを目的とした改造工事の隠れていたツケがダイレクトに、センターの維持・管理費に跳ね返ってきたのである。

機器類を増設し、複雑化したためにへ予想外の経費が必要となってしまった。 まず、租破砕機の設置へコンベアの牽引力強化などによる動力源アップのための電力量の増加だった。
設計段階では、契約電力は九九〇キロワットだった。 それが、トトラブル発生で1六五〇キロワットに変更、さらに、改造の結果、一九九〇キロワット二〇〇〇キロワットの特2別高圧契約直前までに跳ね上がってしまった。
また、企業体は爆発事故を恐れて、主反応機を増設、従来の一系列一八基だったものを一基追加し、計三〇基とした。 ただへ改造工事はトトラブル対策だけを主眼に置いた措置で、運転経費面は軽んじられていた。
灯油備蓄タンクも二万リットルを追加、計三万リットルにしたのも、主反応機に送る蒸気発生の燃料が足らないうえにRDF乾燥にも回すという二点だけが理由だった。 そのため、タンクの灯油はごみが極端に多搬入されると、二、三日で空になるため、大型タンクローリーも頻繁に訪れるようになった。
こうした一連の措置を経過して、この可燃ごみを固形燃料としてリサイクルする施設は、限られた資源の灯油を、あるいは電気を湯水のように使用するという、リサイクルどころか、地球温暖化の元凶とも指摘される、化け物に変貌してしまった。 〔高額な灯油代〕企業体が予想だにしなかった「ごみ質変動」のみに集中的に対応した大改造工事を終え、リニューアルしたRDFセンターは、一九九九年度(平成十一年度)下半期から二〇〇〇年度(辛成十二年度)に入ると、おぞましい様相を見せるようになった。
ともか一、センターを維持・管理する経費が当初の予測値をはるかに上回る、財政破綻を起こしかねない金額にのし上がってしまったのだ。 年度初めに当初予算を計上しても、次から次へと追加事項が舞い込んできて、度々補正して対処しなければならななった。
それも、一億円、一億六〇〇〇万円と小さな自治体では普通ありえない多額な補正額を計上するまでになってしまった。 RDFセンターの予算総額は、稼働を目前にした九八年度(平成十年度)当初こそ、六億六〇〇〇万円にとどまっていた。
それが、九九年度当初は七億六五〇〇万円余に膨張したoたった1年で一億円の超過となってしまった。 大改造工事が済んで、定常的な運転が見込まれた二〇〇〇年度(平成十二年度)では、事態はさらに悪化してついに一〇億円の大台を突破して、二億二〇〇万円まで増大した。

そしてへ二〇〇一年度(平成十三年度)は二二億四〇〇〇万円を、この年の十二月補正では一五億円を食いつぶすというシステムとなった。 結局、二〇〇二年度(平成十四年度)当初では一六億二〇〇〇万円という金額にまで暴騰し、6実に九八年度の二・五倍の経費となってしまった。
一六億二〇〇〇万円の負担割合は、人口比で御殿場市が八〇%の約二二億円へこれは1般会計の五%を占めた。 小山町は残二〇%の約三億円で、こちらも一般会計の四%を占め、いずれも重い負担となった。
最大でも五億円、双方の1般会計の一・二五%程度の出費だった焼却方式と比べてRDFは両市町の財政運営に決定的なダメージを与えた。 こうして、両市町は、何も生み出さない、何も残さないごみ処理を政策の最優先にして、社会資本の整備を縮小させなければならないという異常事態に陥ってしまった。
それぞれの行政当局は、ごみ処理経費の増額分を確保するためへ道路整備の区間の短縮、下水道の管きょ工事の規模短縮などを強いられることになった。 特に、広域行政の負担割合が人口比によって八〇%と多額になっている御殿場市では、財政担当者は各部課との予算編成に伴うヒアリングでも胃が痛なる思いをしなければならなかった。
まさにへ細かい事業まで、見直しを要請し、また一〇万円、数万円単位までの減額修正を要求するという、かつて経験したことのない異様な事態が持ち上がっていた。 維持・管理費の内訳を見ると、その目茶苦茶な増額ぶに驚かされる。
まず、ごみの臭気対策に使用されるカ性ソーダや硫酸といった薬剤類と、主反応機に投入する生石灰の添加剤関係が九八年度は五二〇〇万円だったが、二〇〇〇年度は六九〇〇万円へ二〇〇一年度は七七〇〇万円まで伸びた。 九九年度は約四〇〇〇万円にとどまっているが、これは改造工事を実施中で、これらがほとんど使用されなかったことによる。

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